教員の転職の進め方|在職中に4月入社を目指す6ステップ

教員の転職の進め方 在職中の6ステップ

教員から転職すると決めたあと、実際に何をどの順番でやるのか。この記事では、在職中の先生が4月入社に向けて動く場合の進め方を、6つのステップに分けて整理します。

掲載している事例229件の活動期間は平均5.5か月です。逆算すると、年度末退職なら夏休みに入る前から準備を始めるのが無理のないペースになります。

目次

全体のスケジュール

時期やること
4〜6月ステップ1・2(棚卸しと情報収集)
7〜9月ステップ3・4(書類作成と応募開始)。夏休みが使える
9〜12月ステップ5(選考)。並行して管理職に退職の意向を伝える
1〜3月ステップ6(引き継ぎ)
4月入社

会社によっては「4月まで待てない」と言われることがあります。そのときは入社時期を最初に伝えておくのが鉄則です。選考が進んでから切り出すと、話が壊れます。

ステップ1:やってきたことを書き出す

いきなり求人を見ないでください。先に自分の棚卸しです。次の項目を、年度ごとに箇条書きで書き出します。

  • 担任した学年・クラスの人数
  • 担当した教科と、工夫したこと
  • 分掌(教務・生徒指導・進路・研究・情報など)と、そこで動かした範囲
  • 部活動の顧問。人数、大会の結果、費やした時間
  • 保護者対応で、こじれた話をどう収めたか
  • 校内で新しく始めたこと、変えたこと

ポイントは「人数」「期間」「結果」を数字で書くことです。「学級経営を頑張った」ではなく「32人のクラスを1年間担任し、欠席率を前年から下げた」。この形にしておくと、あとで職務経歴書に転記できます。

ステップ2:民間の職種を知る

「カスタマーサクセス」「RA」「事業企画」と言われて、内容が思い浮かぶ先生は少数派です。知らない職種は選択肢になりません。ここで視野を広げておかないと、思いついた職種にしか応募できなくなります。

手っ取り早いのは、同じ立場の人がどこへ行ったかを見ることです。掲載事例は校種・年代・転職後の職種で絞り込めます。教員の転職先はどこ?では、職種ごとの件数と年収の変化を並べています。

この段階で「絶対に嫌なこと」を3つ決めておくと、後の判断が速くなります。転勤、個人ノルマ、休日出勤——避けたい条件を先に決めておけば、求人を見るときに迷いません。

ステップ3:職務経歴書を書く

教員には履歴書の文化はあっても、職務経歴書を書く機会がありません。ここが最初の関門です。掲載事例でも、応募21社に対して書類通過は9社。6割は書類で落ちています。

コツは、ステップ1で書き出したことを民間の言葉に置き換えることです。「学級担任」ではなく「30人規模の集団を年間計画にもとづいて運営」。書き方は教員の職務経歴書はどう書く?で具体例つきで説明しています。

1枚書いたら、必ず第三者に見せてください。自分の言葉が伝わるかどうかは、自分では判断できません。

ステップ4:応募を始める

最初の数社は、本命ではないところから受けてください。面接は場数です。1社目で本命を受けると、まず落ちます。

エージェントを使う場合は、この段階で登録します。教員の経歴は読み解く手間がかかるため、総合型では紹介が進まないことがあります。教員特化型を軸に、総合型を1社併用が現実的です。エージェントの選び方を参照してください。

在職中なので、面接は平日夜かオンライン、土日対応になります。「平日の日中は動けない」ことを最初に伝えておくと、日程調整で消耗しません。

ステップ5:選考と、退職を伝える

面接では「なぜ教員を辞めるのか」が必ず聞かれます。答え方は教員の転職面接で聞かれることにまとめました。

ここで判断が要るのが、「内定が出る前に退職を伝えるかどうか」です。

  • 先に伝える|学校の人事が動く前なので迷惑が小さい。ただし転職が決まらなかったときに戻りにくい
  • 内定を待つ|確実だが、伝えるのが年明けになると学校の負担が大きくなる

掲載事例では9〜12月に伝えている人が多数です。翌年度の校内人事が動き出す前、というのが目安になります。

ステップ6:引き継ぎと手続き

退職が決まったら、指導要録などの整理と後任への引き継ぎです。並行して、事務手続きが発生します。

  • 退職金の試算|勤続年数の区切りで支給率が変わります。数十万円動くこともあるので、時期を決める前に事務室へ
  • 共済から健康保険への切り替え|4月入社なら会社が手続きします。間が空くなら国保へ自分で
  • 住民税|前年の所得にかかるので、辞めた翌年度も請求が続きます。資金計画に入れておく

詳細は教員の退職手続きまとめにあります。公立教員には失業給付が原則ない点は、早めに知っておいてください。

つまずきやすいところ

  • 棚卸しを飛ばして求人を見はじめる|自分の材料がないまま探すので、何が向いているか判断できません
  • 書類が通らないのを「教員だから」で片づける|多くは書き方の問題です。直せば通ります
  • 年収だけで比べる|残業時間と合わせて「時間あたり」で見ないと、判断を誤ります
  • 誰にも相談せず進める|校内で言えないぶん、外の相手を確保しておく

よくある質問

準備期間はどれくらい必要ですか?

掲載事例の平均は5.5か月です。年度末退職を狙うなら、春から情報収集を始めて夏に本格化させると余裕があります。急ぐ場合でも、書類作成に2〜3週間は見ておいてください。

同僚や管理職に知られずに活動できますか?

できます。面接はオンラインや土日に調整できますし、応募先に在職中であることを伝えれば配慮されます。ただし退職の意向は、遅くとも年内には管理職へ伝えてください。学校の準備に必要な時間です。

年度途中で転職することはできますか?

できます。掲載事例でも55件が年度途中の退職です。学校の負担は大きくなりますが、体調や家庭の事情がある場合、年度末まで待つことがかえって状況を悪くすることもあります。教員はいつ辞めるのが現実的?で扱っています。

全体像から確認したい方は教員の転職|考えることと進め方へ。

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この記事を書いた人

教員として教育現場での勤務を経験した後、人材業界へ転職。
転職エージェント時代には、自身の経験を活かして教員から民間企業への転職支援を多数経験し、現在は人事として採用に携わっています。
教員としての当事者視点と、転職支援・採用双方の知見を活かし、本サイトを監修しています。

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